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奈良のアラカルト=ナラカルトは奈良の観察記録です。

二月堂

11 東大寺 二月堂 お水取り/満行

終わりを全うして練行衆は結束をとかれます。 それぞれの顔にやり遂げた者だけが見せる逞しい境地を浮かべています。 鋭い目つきのなかに優しさがにじんでいます。 練行衆のからだから立ち上る気は天を衝くかのよう。 自坊に去りゆく練行衆は足を一つ運ぶご…

10 東大寺 二月堂 お水取り/しりつけ松明

お水取りの最後を飾る「しりつけ松明」。 前の童子の尻に火がつくほどの近い距離で上がることからそう呼ばれています。 一列に並ぶさまは大団円を迎えるにふさわしい。 荘厳さもさることながら華やかさがなんともいえず 胸の内をほわっと明るくしてくれます…

9 東大寺 二月堂 お水取り/達陀(だったん)

達陀(だったん)とは聞き慣れないことば。 それもそのはずサンスクリット語で焼き尽くされる意とか。 またしても火の行法。 堂内に侵入しようとする鬼を松明によって退治する。 お水取りを始めとするきわめて崇高な儀式と違い、どこか愉快。 見る者の緊張を…

8 東大寺 二月堂 お水取り/籠松明と「お水取り」

籠松明は12日目にあげられる特別のものです。 この日は修二会(しゅにえ/お水取りの正式名称)の頂点をきわめる日となります。 深夜にお水取りと言われる由縁になった「お水取り」が行われます。 籠松明は普段のお松明よりも大きく、夜空を焦がさんばかり…

7 東大寺 二月堂 お水取り/童子がいてこそ

お水取りとは正式に「十一面悔過」(じゅういちめんけか)といいます。 二月堂本尊の十一面観世音菩薩に因んでいます。 仏教の根本には、 過ちは欲と怒りと無知によって引き起こされるものという解釈があります。 なるほど道理です。 しかしながら教わった真…

6 東大寺 二月堂 お水取り/お松明

お松明が現れると一斉に耳目をひき、 いまかいまかと待ち望んでいた人々から大きなどよめきが起こります。 闇のなかにうっすらと浮かび上がる回廊は舞台と化します。 人々の顔は赤く染まり、 うっとりとした表情を見せたかと思うと、 驚嘆と溜息の入りまじっ…

5 東大寺 二月堂 お水取り/湯屋

夕方近くになると練行衆はいったん下堂してきます。 午後の7時には大鐘の合図とともにふたたび上堂します。 この時です。 あのお松明が足下を照らします。 それまでのわずかな間が練行衆の休息のひとときです。 まずは湯屋に向かい疲れを洗い流します。 五…

4 東大寺 二月堂 お水取り/上堂

食事が終われば休む間もなく上堂します。 練行衆の目はなにか遠くを見つめているようです。 一段上がるごとに顔には厳しさがにじみ出て、 なにかに挑みかかろうとする決意が背中にはりついていました。 手始めに掃除が行われます。 ちょっと手荒い感じです。…

3 東大寺 二月堂 お水取り/食作法(じきさほう)

仏教の根本にお慈悲があります。 食事においては、 与えられた食事をすべて口にするのではなく、ひとまとまりを残します。 それらは童子へのお下がりとなり、 鹿など獣への餌となり、鴉など鳥への施しとなります。 楽しむための食事ではありませんが、 かと…

2 東大寺 二月堂 お水取り/食堂

食事は正午の一回だけ。 上堂すれば水を飲むことさえ許されず、 次の日の昼までなにも口にできないそうです。 喜び勇んで走っていく連行衆はあっという間に食堂に消えていきます。 とはいえすぐさま食事にありつけるわけではありません。 長い読経の後でやっ…

1 東大寺 二月堂 お水取り/お松明下ごしらえ

大振りのお松明。 修行そのものに直接関係ない装置とはいえ、 これほど印象的なものもありません。 上堂する練行衆の足下を照らす明かりです。 燃えさかる火はとても神秘的です。 お松明は14日間、毎日、童子によって作られます。 童子とは練行衆の世話役…

冬の奈良公園。いつ行っても、なんど訪れても、あたらしい。冷たい風が吹いても気持ちが熱くなる。

東大寺の南大門や興福寺の五重塔あたりから少し横にそれるだけで、そっと歩く我が身の靴音が聞こえるほどに静かさを感じることができます。これもまた冬の光景。そこらを独り占めできるような気分です。 なにもないようでなにかがある。土塀の向こうの風景や…

夕暮れの東大寺を散歩すれば、いつの日でも、いかなる時でも、行き着く先は二月堂になってしまう。

東大寺はどこも美しいけれど、二月堂にはぐっと惹かれるものがあります。真冬だろうと、真夜中だろうと。1300年ものあいだ庶民が足繁く通った所です。 小難しい仏法の話はさておき、ここでは農民も商人も現世利益を求めて願掛けをしていたそうです。 夕…

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