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nalacarte

奈良のアラカルト=ナラカルトは奈良の観察記録です。

山辺の道/夜都伎神社。素朴の上にも素朴。飾り立てるものはなにもないのに威厳があって気高い。

古代びとは自然のさまざまな現象を神の働きであると考えました。風の音、雲のかたち、雷雲から落ちる稲妻などの自然現象を逐一読みとろうとしました。神は何をしようとしているのかと、耳をすまし、心を動かしたのです。すべては神聖なものでした。 黄昏/た…

冬の奈良公園。いつ行っても、なんど訪れても、あたらしい。冷たい風が吹いても気持ちが熱くなる。

東大寺の南大門や興福寺の五重塔あたりから少し横にそれるだけで、そっと歩く我が身の靴音が聞こえるほどに静かさを感じることができます。これもまた冬の光景。そこらを独り占めできるような気分です。 なにもないようでなにかがある。土塀の向こうの風景や…

奈良町。ぶらりと歩けば古代も、中世も、近世も、そこここに。そんな中に現代がゆるりと踏ん張っている。

谷崎潤一郎は関東大震災のあと、古い文化の息づく大阪に住み着いてしまいました。奈良にもたびたび遊びに来ていたようです。一献かたむけるたびに、薄明かりの中の金屏風の揺らぎにはっとしたことでしょう。陰影礼賛の美を感じ取ったのも、きっと、そんな瞬…

県庁屋上に上がれば敷きつめられた古代が一望の下に。飛鳥も葛城山も山辺の道もなまめかしい。

たたなづく青垣も、大和三山も、吉野の山々も、霞がたなびいて、どこもかしこもぼんやりと見えることがしばしばです。それだけにじっと見やっていると時間の観念はどこかに追いやられ、三輪山の辺りに卑弥呼の声を聞いたようにもなり、はたまた斑鳩の厩戸皇…

土塀や築地塀。ひび割れしても、型くずれしても、味わい深い。古都の美しさを守る障壁に見えてくる。

土の塀。竹の塀。木の塀。昔ながらの工法で作られた塀に沿って歩けば、もうそれだけで古代の気分。往時の美的感覚に脱帽します。 自然の素材は朽ちるほどに見応えがあります。ぼろぼろになってこそ古都を古都らしくしている。なんでだろう。 古いことがこん…

佐紀の古墳群。古代が現代に生存していると言ってしまえば大袈裟か。それでも遠い昔の風景がぐっと迫ってくる。

古墳は神聖な場所ゆえ、原生林に似て手つかずの自然が残されました。鳥の鳴き声かまびすしく、のびやかな土盛りの起伏と満々と水をたたえた堀を見ていると古代の景色が胸のうちに広がっていきます。 信仰の強さを思わずにはいられませんが、風にも雨にも聖な…

夕暮れの東大寺を散歩すれば、いつの日でも、いかなる時でも、行き着く先は二月堂になってしまう。

東大寺はどこも美しいけれど、二月堂にはぐっと惹かれるものがあります。真冬だろうと、真夜中だろうと。1300年ものあいだ庶民が足繁く通った所です。 小難しい仏法の話はさておき、ここでは農民も商人も現世利益を求めて願掛けをしていたそうです。 夕…

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