nalacarte

奈良のアラカルト=ナラカルトは奈良の観察記録です。

山辺の道

柳本 茶人有楽斎/戦国時代を生き抜いてきた織田有楽斎は運の強い男です。柳本から桜井一帯を家康よりもらい受けました。

有楽斎は織田信長の弟。本能寺の変の後、美濃へ逃げ、その後は豊臣家の大阪城に入りました。冬の陣、夏の陣で大阪城は落ちてしまいますが有楽斎は直前に城を離れまたもや生き延びました。関ヶ原の戦いで武勲を立てていたこともあって徳川家康は有楽斎を特別…

桧原神社 山辺の道/桧原神社は元伊勢と言い、伊勢神宮に祭祀されているアマテラスはもともとここにおわしたとか。

神々はさまざまなところへ降臨します。高木や巨石にはじまって家庭生活の道具にまで。木は神木となり、岩は磐座(いわくら)と呼ばれます。山を神のおわす場と見なし、山にあるすべてを神体とすることもあります。神は注連縄(しめなわ)や榊(さかき)によ…

奈良の道/古代びとの足音が聞こえるよう。万葉びとの歌が響くよう。1300年の遺産がいたるところに堆積しています。

ひとくちに奈良といっても、北と南では顔つきが違っています。南の飛鳥や吉野は国づくりの黎明期という感じがします。北は国の体裁が整いつつある時期に都市が形成されました。東の山辺や西の葛城あたりになると南北よりももっと古い土着的な要素を見ること…

弘仁寺/明星がおちた神聖な場と聞き及び、空海、馳せ参じる。天命により伽藍を建立との逸話。さもありなん。

なにかを感じて後ろを振り向けば誰かがすっと消えた。すわ空海の亡霊かなどとあらぬ事を思わせるほどに張りつめた空気が漂っていました。さして標高が高いとは言えないところにある境内ですが、こんもりとした木々に囲まれて深山幽谷に紛れ込んだようです。 …

龍王山/左右に古墳の連なる山道。頂上の城跡から望む大和の大地。遙かなる古代に旅するようです。

柳本の崇神天皇陵の脇を抜けて龍王山への道に入ります。思いのほか石がゴロゴロした急な坂もあり、やや難儀。ところが古墳の連なりが目に入ると一気に古代の風景の中へ。柿本人麻呂の奥さんのお墓もどこかにあるはず。往時の貴族達は頬をぬらしながらこの道…

春立つ奈良/寒々とした奈良の台地にもいつともなく夕靄が立ちこめています。おぼろにかすむ春はすぐそこに。

暦の上の立春が過ぎたとはいえ、近頃の気温の低さは尋常ではありません。北から吹きすさぶ風は冷たく、ともすれば粉雪がちらちらと。ほころび始めた梅の花も縮み上がっています。とはいえ、ときどき柔らかな陽光が降り注ぐように射してくるようになりました…

三輪/そうめん 奈良時代から食されていた古代の麺。冬の北風が美味しく仕上げています。

大神神社(おおみわじんじゃ)の周辺に三輪そうめんの工場は点在しています。小麦粉はもとより、清らかな水、天然の塩、射し込む天日、そして身が縮むほどの北風が三輪そうめんを作り出します。生地を引き延ばして、さらに引き延ばして細い麺に仕上げる手延…

奈良盆地/東西15㎞南北30㎞の別天地。6000年前の縄文時代前期は巨大な淡水湖でした。

奈良盆地は言わずと知れた古代の政治と文化の中心地でした。歴史家達はいろいろと推理を働かせ興味深い説を繰り広げています。紛れもなくこの国の中心地を置くにふさわしい魅力的な場所であったことを示唆するものです。遙か昔、大阪も巨大な内海だったよう…

明神山 王寺/厩戸皇子ゆかりの地。眼下には奈良と大阪をつなぐ大和川。奈良盆地と大阪平野が一望できます。

JR王寺駅から明神山山頂までおよそ2時間のハイキングコースです。山頂からは全方位の景色が楽しめます。東には奈良盆地が横たわり、真ん中あたりに耳成山、香具山、畝傍山の大和三山が点在しています。北はかすかに京都の比叡山が見えています。南は金剛山…

山辺の道 真ん中辺りをぶらぶらと/日本最古の道。古くて新しい小道が南北にゆるやかに刻まれています。

古事記にも明記されている山辺の道。古くから要衝を結ぶ道として栄えたこともあり、黎明期の日本のこころがいまなお連なっているように見えます。北には最古の神社と言われもする石上神宮があり、南には神宿る山と呼ばれる三輪山がひかえています。その間に…

山辺の道 内山永久寺/1000年の歴史を誇った大寺院。明治に露と消えました。

東大寺、興福寺そして法隆寺に次ぐ格の高さを誇っていました。いくつもの堂宇がならび、子院も多くあったといわれています。特別の格を持った大寺院でした。しかし明治の廃仏毀釈のときに廃寺となり、浄土式庭園にあった池だけが残りました。なんとも悲しい…

山辺の道/纏向(まきむく)はヤマト政権発祥の地。どこを見わたしても古代が色濃く縁取られています。

纏向は弥生時代から古墳時代にかけての都市だったとか。農耕具がほとんど出土せずに、土木工事の工具ばかりが出てくるそうです。この国に自生しないベニハナの花粉が確認され染色用であったと推測されています。となれば渡来人の高度な技術がここにあったと…

天理/青い空、広がるばかり。信仰とはなにかと思う。

2500年前にシッダールタが生をうけ、2000年前にイエスが誕生し、1500年前にはムハンマドが出現しました。のちに仏教が生まれ、キリスト教が誕生し、イスラム教が現れました。初めはなかなか理解されず苦難の連続であったことでしょう。日本には…

山辺の道/夜都伎神社。素朴の上にも素朴。飾り立てるものはなにもないのに威厳があって気高い。

古代びとは自然のさまざまな現象を神の働きであると考えました。風の音、雲のかたち、雷雲から落ちる稲妻などの自然現象を逐一読みとろうとしました。神は何をしようとしているのかと、耳をすまし、心を動かしたのです。すべては神聖なものでした。 黄昏/た…

長岳寺は大和神社の神宮寺。となれば最古といわれる神社の神さまと長岳寺の仏さまは一体ということになる。

本地垂迹という日本独自の信仰の形態。八百万の神々はもともと仏さまたちだったというもの。仏さまが化身して日本に現れ、神々となって人々を救うという。神仏習合の特別な世界です。 空海が創建したと伝わる長岳寺ですが、明治の廃仏毀釈のときに危うく廃寺…

山辺の道の真ん中あたり。柳本から長柄を歩く。古代の壮大な風景がどこまでも続いている。

JRまほろば線の巻向〜柳本〜長柄あたりはとても歩きやすい。文字通り山の縁をなぞるように歩を進めるわけですが、なぜか高所から奈良盆地を見渡しているようで爽快です。万葉びとの誉めそやした風景が広がっているのです。 この国が発祥したとも言われてい…

山辺の道はどこから歩いても古代を闊歩している。とくに巻向辺りは、ちょっと凄い。

巻向に降り立つと目の前に三輪山がでんと構えてこちらを見ています。この国が出来上がる前から、山そのものがご神体として崇められていたようです。 南へ歩くと元伊勢と言われた桧原神社です。伊勢神宮のアマテラスはここからおいでになったとか。 ひょっと…

すわ火事か、と思わせるほど煙がもうもうと田園地帯に!慌てるなかれ、収穫後の、籾殻の火入れでした。

奈良町から山沿いを南へ、自転車で20分程度のところに古代を思わせる山辺の道が通っていました。あたりには、規模は小さくても、奥飛鳥に負けない棚田がありました。 西に向くと、のどかな秋の色が耕作地一面に広がっていました。 春のような華やかさはな…

今年は稲妻が多くて、どうやら豊かに実った稲穂がとれそうだとか。美味しい新米の季節がやってきます。

落雷によって窒素が増え、稲などの発育が良くなると聞いてびっくりしました。古代びとは経験によってカミナリの効用を知っていて、恐れおののきながらも神に感謝していたそうです。イナヅマということばは1100年前からあるそう。稲の妻、つまり稲の良き…

Copyright(c)2016 Nalacarte.All Rights Reserved.