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奈良のアラカルト=ナラカルトは奈良の観察記録です。

室生寺に竜神の気配。足がちぎれるほどに歩くと超常現象を感得するという。竜と出会えるのはそういう時らしい。

役行者も、空海も、竜が棲むという深山幽谷で修行しています。なにを聴き、なにを見たのか。暗がりともなれば奥の院に登る山道が竜のように見えます。 鎌倉時代になって、十二神像が造られました。幸せなことに金堂にあって生き生きとした表情を見せています…

秋の散歩が始まって気がついたこと。渡り鳥も飛来して空が賑やかになっていました。

平城宮跡辺りでは鷲などの猛禽類もいますが奈良公園や奈良町辺りでは小鳥が忙しそうに飛びかっています。よくよく見ると山里に棲む鳥も多く、なるほどここは山の連なりにある自然たっぷりの場所なんだなと一人ひそかに悦に入っています。 秋も深まってくると…

山辺の道はどこから歩いても古代を闊歩している。とくに巻向辺りは、ちょっと凄い。

巻向に降り立つと目の前に三輪山がでんと構えてこちらを見ています。この国が出来上がる前から、山そのものがご神体として崇められていたようです。 南へ歩くと元伊勢と言われた桧原神社です。伊勢神宮のアマテラスはここからおいでになったとか。 ひょっと…

秋雨の中を歩く贅沢。万物がすがすがしく匂っている。天地がほほえんでいる。

晴れ渡る空の下での紅葉もじつに素晴らしいものですが、雨に濡れそぼつ秋の色づいた木々や草花はしっとりとして自然の妙を見せてくれます。 奈良の庭はおおらかです。自然とともにあろうとする仏教が根本にあるからでしょう。華美でもなく、単調でもなく。 …

夕暮れの東大寺を散歩すれば、いつの日でも、いかなる時でも、行き着く先は二月堂になってしまう。

東大寺はどこも美しいけれど、二月堂にはぐっと惹かれるものがあります。真冬だろうと、真夜中だろうと。1300年ものあいだ庶民が足繁く通った所です。 小難しい仏法の話はさておき、ここでは農民も商人も現世利益を求めて願掛けをしていたそうです。 夕…

天をつかめそうな若草山。小さな山なのに風景は大きく、古代まで見えている。

遠くからでもすぐにそれと分かる若草山。奈良のランドマークです。にもかかわらず、とても身近な存在で、急に思い立ち登ってもすぐさま頂上まで行き着きます。麓からたったの30分。しかもゆっくりと歩いて。 とはいえ景色は雄大なのです。この国を作ってき…

斑鳩に古代の風景を見にいく。あっけらかんとして、小さなことにこだわらない風が吹いている。

斑鳩は法隆寺を中心にして田園が広がっています。どこも平らで、空がやたらに大きく、古代の風景とはこんなことなんだろうなと思わせてくれます。さっぱりと抜けているさまは現代が忘れてしまった景色です。 どこを見渡しても作為的なものがほとんどありませ…

東大寺は昔日をなぞらえるようにして歩いてこそ。空海の足跡や運慶のノミの音を楽しむことができます。

奈良時代の東大寺、平安時代の東大寺、鎌倉時代の東大寺、江戸時代の東大寺。それぞれの姿が現代の東大寺に隠れるようにしてそこここにあるのです。そこを見て歩くことができれば、この寺院ほど魅力に溢れたところはそうそうないと思います。 どこにあるかっ…

市街地のただ中にある大草原。ここはどこ?わたしはなに?という気分にさせる平城宮跡とはなにごとぞ!

奈良市はれっきとした県庁所在地であり、人家や商店が建ち並ぶ地域です。東には広大な奈良公園があって一千を数える鹿もいます。なんともはや驚愕の一語に尽きますが、西には驚くなかれ、大草原と見紛うばかりの平城宮跡が横たわっているのです。 1300年…

ごそごそ、ぱたぱた、ざぶん、ぴちゃぴちゃ・・・。生きている音はオノマトペ!

ぶらっと、猿沢池から興福寺を経由して東大寺へ。30分もかからない距離ですが里山をたっぷり歩いた気分です。 樹木が多いせいか、鳥や昆虫が活発に蠢いています。 行くたびになにかがある。なにかがいる。なにかが聞こえてくる。 いつもの見慣れた者たちだ…

すわ火事か、と思わせるほど煙がもうもうと田園地帯に!慌てるなかれ、収穫後の、籾殻の火入れでした。

奈良町から山沿いを南へ、自転車で20分程度のところに古代を思わせる山辺の道が通っていました。あたりには、規模は小さくても、奥飛鳥に負けない棚田がありました。 西に向くと、のどかな秋の色が耕作地一面に広がっていました。 春のような華やかさはな…

秋は恋の季節、といっても鹿の話。ラブロマンスといった甘い話はありません。雄の鹿は闘って雌を奪うのです。

飛火野でのこと。男らしいというべきか、勇壮な鹿が歩いてきました。奈良弁でいうと「シュッとしてはる」というところ。いつもは優しい目つきをしているのに今日はどうしたことか。すぐ横を通り過ぎるときには殺気すら感じました。 ゆっくりとした足取りで、…

今年は稲妻が多くて、どうやら豊かに実った稲穂がとれそうだとか。美味しい新米の季節がやってきます。

落雷によって窒素が増え、稲などの発育が良くなると聞いてびっくりしました。古代びとは経験によってカミナリの効用を知っていて、恐れおののきながらも神に感謝していたそうです。イナヅマということばは1100年前からあるそう。稲の妻、つまり稲の良き…

ちょっと洗練されていた奈良町の秋祭り。町場の商人の心意気があって、どことなく小綺麗な感じがしました。

少し前に農家が主体の大安寺/八幡神社の祭祀を拝見しましたが、奈良町の御霊神社は打って変わって町場の旦那衆のための祭でした。どちらも収穫を祝うものに違いはないのですが農夫と商人の差がはっきりとありました 70余町の氏子の関係者だけが神事を執り…

ひょっとすると1300年の歴史を誇る奈良公園。ロンドンのハイドパークもNYのセントラルパークも追っつかない!

奈良公園に入り口や出口はありません。どこからどこまでが公園であるといったはっきりした決まりもありません。しかし奈良公園はなんとなく存在しているのです。 平城京がかたちを整えるときに一帯はすでに存在していました。東大寺、興福寺、春日大社、飛火…

秋祭りをはじめて経験したような気分になりました。現代がどこかに消えてしまい、昔日がそこにあるようでした。

東九条の篤農家から八幡神社の秋祭りは「うちのものや」と教わりました。去年の収穫を少しばかりお手伝いしたこともあり深い興味を覚えました。 参道で祭の始まりを待っていると、布団を屋根代わりにした御輿が到着しました。そのときから時代が一気に数百年…

初秋ということばはいかにも初々しい。紅葉の季節がすぐそこまでと思うと夏の疲れもどこへやら!

うだるような夏が少し向こうの方へ遠のいてくれた日、自転車に乗って西の京へなんとはなしに向かいました。薬師寺の壁に沿って歩いていると、枯葉とともに蜘蛛が中空に浮いているのが目に留まりました。ああ、もう秋がやって来ているなと感じ入ってしまいま…

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