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nalacarte

奈良のアラカルト=ナラカルトは奈良の観察記録です。

転害門は平城宮に向けて立つ。奈良は唐の影響を強く受けた。仏教美術も頂点を極めた。爛熟した文化が通り抜けた。

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転害門は西に向かって屹立するように立っています。天平の門はなにを見続けてきたのかと体をくるりと回し、視点をまっすぐに一条通りの先の方へ落とすと、寸分たがわず平城宮の真ん中に突き当たることがわかりました。1300年、柱は風雨に削がれてでこぼこしていますが、大地に根を下ろしたようにして動ずる気配もありません。

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木と紙でできた建造物はこの上なく美しいものですが、火にはめっぽう弱く、落雷や戦火によって跡形もなく消えてしまいます。しかし転害門は平重衡による焼き討ちに焼亡しなかったばかりか、三好松永の戦いの火からも類焼をまぬがれています。

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天平の豊かさと強さが凝縮したような転害門。平安京に遷都したあと南都と称された奈良ですが、この東大寺の西の門こそが、奈良びとのこころの中で正門としてひそかに存在してきたように思われます。

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