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nalacarte

奈良のアラカルト=ナラカルトは奈良の観察記録です。

吉野/役行者の桜、金峯山寺の柱、吉野水分神社の格式、西行の草庵、陀羅尼助丸の大蛙。いやはや、いやはや。

吉野といえば役行者修験道の開祖であり、山伏の始祖であり、山岳信仰のルーツです。その役行者が吉野の山中で金剛蔵王権現を感得し、その姿を桜の木に彫り刻みました。このときから桜は特別の存在となり、ご神木となり、信徒たちによって競って植えられたそうです。吉野の千年桜の由縁です。

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金峯山寺蔵王堂。ここに巨大な金剛蔵王権現が祀られています。奈良の大仏殿に次いで大きな木造建造物となっていますが、内陣の柱には珍しくもツツジや梨の巨木が使われ、真っ直ぐに削られることなくありのままの状態で大屋根を支えています。豪壮そのものです。

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水分神社はなにもかもが昔日のまま。楼門をくぐると中世に迷い込んだよう。この佇まいは希有です。本居宣長がなんども参詣したとのことですが、すぐれた業績を残した国学者を虜にしたとは興味深い話です。しだれ桜の古木が立っています。特筆すべき見応えのある桜です。

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西行を忘れることもできません。求道者として求めたものは、月の影で生きることであり、花の下で生を全うすることでした。しかし桜だけを追ってきたのではない。空海の足跡を追ってここに辿り着いたのでしょう。世離れした奥千本で歌はいよいよ研ぎ澄まされていく。芭蕉はそうした西行に惚れ込んでしまいました。

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吉野を知るほどに意外なことを発見しますが、薬もその一つ。役行者は黄蘗(きはだ)を煮てエキスを取り出し、それを煎じ薬として病人を救済しています。そして現在でも衣鉢を継いだ薬屋がありました。店先におわす蛙のあっぱれなこと。いやはや、恐れ入りました。

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