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奈良のアラカルト=ナラカルトは奈良の観察記録です。

円成寺/武士の情けで仏像は残りました。運慶の初めての仏像がふくよかな顔をして鎮座しています。

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応仁の兵火が円成寺に放たれると知り、とある武士が裏切り行為でありながら極秘に耳打ちしに来たそうです。僧侶らは慌てて仏像を避難させました。火を放つ武士も人の子、仏像まで焼かれてしまうことを嫌ったということでした。地獄におちる恐怖心があったのでしょう。

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運慶が初めて手がけた仏像といわれる大日如来座像があります。当時、仏像はおよそ3ヶ月から半年程度で完成させたそうですが、運慶はこの仏像に11ヶ月も費やしています。東大寺南大門の巨大な仁王像が69日だったことを思えば、若かりし頃の運慶が苦悩しながら完成させたことが判ります。

最晩年の運慶の作品が興福寺の北円堂にあります。そしてここに最初期の仏像があります。感慨ひとしおです。

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柳生街道の半ばあたりにある円成寺。奥深い山中にあるとはいえ、もともと大きな構えの寺院だったようです。しかし明治の廃仏毀釈で寺中にあった末寺のほとんどが無住となり捨てられたそうです。最後に残った僧侶の踏ん張りでいまある境内と建造物が残りました。合掌。

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