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奈良のアラカルト=ナラカルトは奈良の観察記録です。

東大寺 法華堂/西の正堂は天平時代。東の礼堂は鎌倉時代。合体して一つ屋根の下にいる。重源、してやったり。

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転害門と並び、法華堂は東大寺最古の建造物といわれています。正確には西の正堂だけが対象ですが、重源によって鎌倉時代に付け足された東の礼堂となんの違和感もなく繋がっています。正堂は柔らかく、礼堂は硬い。にもかかわらず初めから計算された混成のデザインがあったかのようです。

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屋根の真ん中を下から見上げると、天平時代からあった正堂の雨どいが埋め込まれているのがわかります。実用ではありません。雨どいの機能が無ければ意味をなしませんが、なぜかそこに在ることがしっくりきているのです。あまたある東大寺の建造物のなかで最も謎めいたプロポーションです。

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堂内におわす天平の仏像はそれぞれに違う強い光を放っていますが、それでいて一つにまとまって法華堂を特別なものにしています。緊張感をはらんで謎めいています。三月堂とも呼ばれる法華堂、内も外も不可解にして神秘的です。

無謀な取り組みにみえたものが調和しています。異質でも溶け合うことができるのです。

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